先生たちの声:今まではそのまま流していた子たちが、「それはやりすぎたらいじめに繋がるよね」と声を掛けられるようになった
藤沢市・中学校教員(女性・30代)
いじめ防止プログラムに関心を持った理由とは?
2006年度に、私は生徒会の本部役員の担当だったのですが、新しく役員になった子たちが「中学校からいじめを無くしたい」ということで、何か出来ることはないかという話をしていたのですけれども、なかなか具体的に何を動いたらいいのかというのがわからなくて、どうしようと思っていたときに、その時3年生が総合の学習でちょっと瀧田さんにお世話になった経験がありまして、そこで瀧田さんからいじめ防止プログラムのほうを紹介して頂いて、子どもたちに話をしたところ、非常に、あの是非やってみたいという話があがりましたので、まぁ、ちょっとどうなるかわからないけれども、じゃあ取り組んでみようということで、始めたのがきっかけです。
いじめ防止プログラムを導入して、何か変化や効果はありましたか?
まず、クラスでワークショップをやりました。いじめをやめなきゃいけない、というよりも、いじめに無関心な子をなくしていくことをめざしました。すると、クラスメイトどうしの会話に、ちょっとした変化が生まれていったんです。「それはやりすぎたらいじめに繋がるよね」っていうような声掛けみたいなものが出てきました。今まではそのまま流していたというか、放っておいていたような子たちが、「ちょっと待った」という感じに声を掛けられるようになったなっていうのは感じました。
あとスクール・バディに関しては、本当に意識の高い子たちが集まっているので、本当に「あ、子どもたちにはこんなに力があるんだな」と感じる部分がありました。
いじめ防止プログラムについて、今後の改善点やご自身の抱負はありますか?
やはり大分年数をこなしてきていると、最初の新鮮味が無くなってくる部分もあります。もちろん、子どもたちは新鮮なのですが(笑)。教員の方が何やろうかな、と模索しているようなところもあります。そこで、子どもたちと積極的に話をして、あんなことやりたい、こんなことやりたいと積極的に言ってくる部分を、机の上だけの話にしないで、ぜひ実行させてあげたいなと思います。
今、スクール・バディをやっている子たちは「学年の半分をバディに入れたいんだ」って言っているくらい、積極的なのですが、普通の子は、まだまだワークショップをやってそれで終わりっていうふうになりがちなのも事実です。ぜひ、少しでもスクール・バディに繋げて、みんな仲間なんだっていう意識を持ってもらえるように、色んな活動が出来たらいいんじゃないか、と思っています。