プログラムの内容
プログラムの目的
「いじめ防止プログラム」は、小学校、中学校の授業時間(5時間)を使いながら進める、暴力防止プログラムです。本プログラムの目的は、いじめを未然に防ぐことにあります。更に、既にいじめが生じている場合は、いじめがより深刻なものに発展しないように、周囲にいる生徒たちがいじめを抑止することを目的としています。
プログラムの構成
「いじめ防止プログラム」は、生徒が自分自身や他者との人間関係について考え、ワークショップを通して自尊感情を高めることを学び、暴力によらないコミュニケーション方法を身につけられるよう組み立てられています。
ワークショップを行う前に、生徒を対象に講演会を行いますが、できるだけ多くの教職員、保護者、地域の大人の参観をお願いしています。いじめは学校内だけの問題ではないからです。
講演会後は、教職員、保護者、地域の方たちと意見交換を行い、ワークショップの進め方を説明し、参観を促します。
ワークショップは講演会後、約1週間経ってから始めます。ワークショップの冒頭では、全員が安心して参加できるよう、生徒と一緒にルール(約束ごと)を作ります。
ワークショップ③からは「スクール・バディ」編成の予告を始めます。ワークショップ④では「スクール・バディ」募集の案内をし、どのような活動か丁寧に説明する時間を設けます。募集期間は1週間程度、応募者は8時間の「スクール・バディ・トレーニング」という研修を受ける必要があること、部活や私用の調整が必要であることも伝えます。
実施計画(中学校)
テーマ | 全員参加のワークショップが「いじめ防止」の道 |
内 容 | 人権尊重の視点に立ち、いじめを防止するためにどう行動するかを考え、話しあう。 |
目 的 | 講演会:いじめについての共通認識をもつ。(生徒・教師・保護者・地域の大人)ワークショップ: いじめをなくそうとする意識と行動化する意欲を高める。 |
ねらい | ・ 加害者が「ふざけただけ」、「からかっただけ」と思っている行為が、実は相手の心を傷つけていることに気づく。 ・ 被害を受けた時、又は友人から相談を受けた時の対処法について情報提供を行う。・ いじめ防止の必要性を理解し、いじめ防止の行動を起こそうとする。 |
対 象 | 中学校1~3年 |
参 観 | 教職員、保護者や地域で活動している民生委員、児童指導委員、人権擁護委員、保護士等の大人 |
回 数 | 講演会:1回 (50分)ワークショップ:4回 (各50分) |
人数 | 講演会:300人程度 ワークショップ:30人~40人程度のクラス単位向け(2クラス80人まで可能) |
指導者 | 本プログラムは、学級担任ではなく、外部講師が指導することを想定したプログラムであるため、通常、湘南DVサポートセンターのスタッフ2名(ファシリテーター1名、アシスタント1名)が行う。 |
全体 計画 | 講演会:オリエンテーション ワークショップ①: いじめは許されない(いじめの定義、内容) ワークショップ②: 加害者の背景(加害者のイメージ) ワークショップ③: 大切な自分(自分自身と向き合う、自尊感情を高める) ワークショップ④: 伝えよう、いじめ防止(アサーティブなかかわり、コミュニケーションスキル) 発表会: 生徒が感じたことを文化祭などで発表する。(*時間や内容は学校と相談) |